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have a nice day

すいかのたね だったのかもしれない

 あともう少しすれば、本格的な夏を迎えるのだろう。
虫捕り、花火、プール、スイカ。
いろんなものが夏の代名詞として語られる。

 すいかのたね という絵本のことを思い出す。
すいかに早く芽を出せ、実をつけろときつい言葉を浴びせかける。
できた実を切ってみると、すいかが言い返す。
そんな結末だった気がする。

 今の自分は、大樹 なんかではなく、すいかのたね なんだろうなと。
様々なことを貯めこみ、吐き出す時を待っている。
今か、今か、と包丁で切られる時を待っている。
シメシメ、ようやくその時か、と。

 溜め込んだ感情を吐き出せる、ばばばあちゃん を待っている。

 叶うのなら、大樹 になりたかったな。誰かを、みんなを、支えられる大樹に。